注意点(石入りについて・その他)

(1)信楽焼の特徴の中に石爆ぜ(いしはぜ)があります。

「石爆ぜ」とは元々、土の中に長珪石(ちょうけいせき)長石に含まれるケイ酸質の鉱物)を入れ軽量をはかって入れていた・・・と聞いています。
それが近年、模様や細工の1つとして重宝されており「技」の1つとして入れています。

1300度以上の高温で焼成すると石が溶けガラス質の玉のなり「ぶくっ」と、爆ぜ(はぜ)ます。
その石は、もはやガラスです。

溶けて丸くなるもの途中で尖ったもの色々あり危険です・・・が最後の仕上げの際に紙ペーパーで磨きますのでご安心ください!大丈夫です。
しかしと特製上 「文字やロゴの上に出さないで欲しい」 という要望にはお応えできません。

そのような商品のご要望は、基本的に「石なし松庄釉の製品」でお願いします。
石が入っていない土も対応できますし、その中で色んな柄が入っている松庄釉…、
信楽らしくて格好がつく色合いです。(窯元からの提案です。)
自然な物なのでご注意ください。

 

(2)陶器という物は呼吸をします。

陶器の良い点は、時間と共に日々成長し自分だけの器に成長する点です。
湯呑ですと、お茶の茶渋がしみ込んだの味・・・。(おおげさな言い方ですが・・・。)
磁器やガラスには出ない味わいが出てくるのです。
逆に、一番の問題が「臭いです。」
つまり陶器とは吸水性があり、顕微鏡でみるとスポンジ状な物です。
料理には色んな材料があり臭いが強い物もあります。
例えば「焼き魚」・・・乾いた器に盛ると瞬時に陶器の細部にまで油が染み込みます。
それはもう取れない「臭いの元」と言っても過言ではありません。

良い点と問題点・・・。諸刃の器なのです。

そこで!簡単な対処法としては、
初めてのお使いになられる前に「サッ」と簡単に水洗いをして頂くと、水が細部に入り込み油や臭いの元が細部にまで届かなくなります。お使いになられて時間が経った器は、ある程度、目が詰まり大胆な事をしても大丈夫なんです・・・。

後は良く乾燥させる事、細部に水があるままですとカビ(臭いの元)です。

なんだか手間ですね…
…ですが昔から言うじゃないですか「手間な子ほど可愛い」って。

陶器の窯元としては愛着の湧く器を使って頂きたい物です。
(磁器、ガラス、漆器でも愛着は湧きますけどね…。)

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